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断熱リフォームの効果は?リフォーム前後の気温を比較

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断熱リフォームの効果は?リフォーム前後の気温を比較

「住みながらできる断熱リフォーム。部分的な施工で、気軽に、短工期を実現」で紹介したNさんご一家は、2011年に購入した建売り住宅にお住まいです。しかし、冬の寒さに我慢ができず、ついに断熱リフォームを決意しました。

Nさんの場合は、住みながら、部屋単位で、しかも6日間という短期間で断熱リフォームができました。N邸で実施した断熱リフォームの手順とポイントは「住みながらできる断熱リフォーム。写真でわかる窓、壁、床の施工方法」をご覧ください。

寝室の断熱リフォームの効果

1階の寝室は、内窓の取付けと床の断熱に加えて、正面と左の壁に断熱ボードを張りました。真冬でも就寝時から2時間ほどの暖房で朝まで室温をキーブできる温熱環境となりました。

床、壁ともに断熱したので、熱が逃げにくくなり、就寝中、エアコンを切っても、人が発する熱で室温が上がるほどになりました。

断熱リフォーム前後で、寝室の室温と外気温を比較してみました。

断熱リフォーム前後で、寝室の室温と外気温を比較

リフォーム前は、お子さんの就寝時にエアコンを稼働。タイマー設定で、23時頃にエアコンを切っていました。しかしエアコンで室温を21°Cまで上げても、 朝6時には14.1°Cまで下がっていました。

リフォーム後、外気温は1.0°Cまで下がった日でも、エアコンは一晩中使わず、人の発熱だけで室温が上昇し、起床時も16.3°Cをキープしていることがわかります。

Nさんご家族の声

  • 電気代が安くなった!
  • 寝室の室温が朝になっても下がらない。
  • 起きるのが楽!
  • エアコンの効きがとても良くなった!

洗面所・トイレの断熱リフォームの効果

2階の洗面所にある北側の窓は、寒さを呼び込む原因の1つでもありました。そこを2重窓にしてしっかり冷気を遮断、さらに壁に断熱材を張ったことでリビングのドアを開け放していても、室温が下がらなくなりました。

トイレと洗面所

洗面・脱衣所とトイレには、内窓の取付けと壁に断熱ボードを張りました。壁は、天井の傾斜したところまでしっかり断熱施工されています。リフォーム前と後の洗面所の窓の表面温度をサーモグラフィーで比較してみました。

洗面所の窓の表面温度の変化

外気温は、リフォーム前が5.9°C、リフォーム後が4.7°Cでしたが、リフォーム後のほうが、窓の表面温度が高くなっていることがわかります。

Nさんご家族の声

  • 北側の水回りが、 劇的に寒くなくなった!
  • 窓が結露しなくなった!

1階床下の断熱リフォームの効果

1階は床下から断熱材を充てんしたので、フローリングはそのままです。冬は、スリッバ無しではとても歩けなかったそうですが、リフォーム後はスリッパをはかなくても歩けるようになりました。

1階廊下の床の表面温度をサーモグラフィーで比較してみました。

1階廊下の床の表面温度

外気温は、リフォーム前が5.9°C、リフォーム後が4.7°Cでしたが、リフォーム後のほうが、床の表面温度が高くなっていることがわかります。

Nさんご家族の声

  • 1階の床が冷たくない!

断熱リフォームのポイント

以上、N邸の事例をご紹介してきましたが、部分的な断熱リフォームのポイントは、次の3点です。

1)日常の生活で使用する頻度の高い部屋から。リビングや台所、寝室、水回りとそれらを結ぶ廊下を生活ゾーンとして断熱すると、ゾー ン内は温度差も少なく、快適に。

2)床は、身体が直接触れるところなので、全面、断熱施工することがお勧め。戸建住宅の場合、フローリングをはがさずに床下からの施工も可能です。

3)窓は、施工がとても簡単な内窓の設置がお勧め。壁や既存のサッシはそのままで取付け可能です。
*どこを優先して断熱するかは、住戸の条件 (戸建てかマンションか、築年数や方位によってなど)によります。場合によっては、DIYが可能なことも。まずは断熱リフォーム経験のあるリフォーム会社や断熱材メーカー等へ相談ください。

「住みながらできる断熱リフォーム。部分的な施工で、気軽に、短工期を実現」でNさんの断熱リフォームにいたった動機などを紹介、そのリフォーム内容の詳細を「住みながらできる断熱リフォーム。写真でわかる窓、壁、床の施工方法」で、そしてリフォームの効果を今回の記事で紹介しました。Nさんの事例からは、断熱リフォームで住まいの温熱環境が改善されたことにより、ご家族が住まいの暑さ・寒さのストレスから解放され、快適な暮らしぶりになったことがわかりました。

お住まいの暑さ、寒さでつらい思いをされていらっしゃる方は、断熱リフォームをご検討されてみてはいかがでしょうか。

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