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冬、足元がなぜ冷えるの?頭寒足熱のススメ!!

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冬、足元がなぜ冷えるの?頭寒足熱のススメ!!

冬、家の中で仕事をしているとき、読書などで座っているとき、足元が寒い!という声をよく耳にしますが、皆さんのお住まいはどうですか?

快適な室内環境を実現するにする上で重要になってくるのが、室内の上下の温度差をなくすことです。

今回は、書籍「あたたかい暮らしのヒミツ」(エクスナレッジ)の内容をもとに、足元がなぜ冷えるのか、〝頭寒足熱“についてご説明します。

室内の温度は均等ではない

部屋の中にいて、暖房をしていたとしても、室温がどこも均等になっているというわけではありません。

暖かい空気は空間の上部に、冷たい空気は空間の下部に対流するという性質があります。そのため、家の断熱性能が低いと、窓や壁、床などの表面温度が低くなってしまい、天井付近の暖かい空気が窓辺で冷やされて、床面に冷気が流れ込んでしまう「コールドドラフト」という現象が起きて、足元で寒さを感じてしまいます。

それを防ぐには、窓を含む家の断熱性能を上げることが必要です。

出典:旭化成建材 快適空間研究所「あたたかい暮らしのヒミツ」(エクスナレッジ)

頭寒足熱がおススメ!

人が快適と感じる最も理想的な状態とは、どのような状況なのでしょうか。東京都立大学(首都大学東京)建築学科 須永修通名誉教授の研究結果によると、〝足元(床表面温度)は26℃、頭付近(気温)が21℃″が、“暑くも寒くもない状態”、つまり最も理想的な状態と言えるそうです。これがまさに頭寒足熱です。

出典:旭化成建材 快適空間研究所「あたたかい暮らしのヒミツ」(エクスナレッジ)

頭寒足熱にするには、どうしたらいいの?

これを実現するためには、窓や壁を含む住まい全体の断熱性能を上げて、室内の上下温度差を少なくしてあげること、そして、冬の太陽の日射を室内に取り組む工夫をすることがとても大切です。これから住まいづくりを考えている方は、住まいの断熱性能を高めることを、ぜひ考えてみてください。(温熱環境が優れた住まいの詳細についてはこちら 家づくり知識

今の住まいの中で、頭寒足熱にするためにできることもいくつかあります。

まずは、冬の太陽の日射を積極的に室内に取り込む工夫をすると良いでしょう。例えば、夏に設置した緑のカーテンやすだれなどがそのままになっていると日射を遮ってしまいます。太陽の日射を遮ってしまうようなものは取り除くようにすると良いですよ。

また、床暖房やホットカーペットなどを利用して、床面の温度を上昇させるように工夫することも大切です。

さらに、エアコンを使っている方は、暖かい空気は空間の上部に、冷たい空気は空間の下部に対流するという空気の性質があるので、エアコンの風向きを下向き(床付近)に向けて床面から暖めてあげると良いですよ。さらに、サーキュレーターを使って、床付近に溜まりがちな冷たい空気を室内に攪拌してあげて、室内の温度ムラを減らすことも有効です。ただ、風が直接体にあたると寒さを感じてしまうので、風が人に当たらないように風向きを工夫してみてください。

今の足元の寒さにお悩みの方は、良かったら試してみてくださいね。

参考:快適の感じ方については、こちらでも詳しくご説明しています。
暑さ、寒さの感じ方と快適な室内環境

書籍「あたたかい暮らしのヒミツ」(エクスナレッジ)の詳細はこちらをご覧ください。
書籍『あたたかい暮らしのヒミツ』発売のお知らせ~家づくりを考える方におすすめ

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