
今、お住いの家にどれくらい満足していますか?
こう聞かれると、多くの方が「満足している」と答えるかもしれません。では、部屋のあたたかさや涼しさといった温熱環境への満足についてはいかがでしょうか?
今回は、今の住まいの温熱環境(あたたかさ・涼しさ)に対する満足度を調査した「第2回 住まいの温熱環境の実態と満足度調査」(*)から、生活者の本音を探ります。
住まいのあたたかさ・涼しさに満足している人は、約3割しかいない
住まいを総合的に満足している人(たいへん満足、やや満足)の割合は、52.7%。半数以上の方が住まいに満足していることがわかります。やはり、「我が家が一番」という方が多いんですね。
しかし、「温熱環境(あたたかさ、涼しさ)」に満足しているかどうかをお伺いすると、満足の割合は32.6%と、総合的に満足している人の割合よりも約20%も低いことがわかりました。住まいには総合的に満足しているのに、あたたかさ・涼しさに満足している方は少ないということがわかりました。
なぜ、温熱環境に不満を感じているのでしょうか。その理由を探るため、冬の満足・不満の理由について聞いてみました。
住まいの中に「温度差があること」が不満の理由に
冬の住まいの温熱環境に満足している人の満足理由としては、「日当たりが良い」がトップで、続いて「暖房の効きが良い」となっています。
一方、不満の理由は、「暖房しないと寒い」が高く、「暖房部屋との温度差」、「1・2階の温度差」が続いています。寒いこと、空間の温度差を、不満の理由に挙げる人が多いということがわかりました。
冬の不満のワースト3は「洗面所」「浴室」「トイレ」
では、次に部屋別に温熱環境の満足度を見てみると、「洗面所」「浴室」「トイレ」の不満度が高くなっていました。一般的にあまり暖房をしない部屋の不満度が高いことから、寒すぎることが不満の理由になっていることがうかがえます。
また、冬季寒くて使いたくないスペースがあるかどうかという質問に対して、「ある」と回答した割合は27.5%でした。冬季寒くて使えない部屋・スペースを挙げてもらうと、「洗面所」、「廊下」、「納戸」、「トイレ」、「浴室」と、多くの部屋が20%以上の割合で挙げられています。
冬の寒さに家が対応しきれていない
この結果より、特に、暖房をしていないことが多い「洗面所」「廊下」「トイレ」などの寒さに不満を感じており、家の寒さ、暖房している部屋との温度差に不満を持っているということがわかりました。
住まいの温度差は「ヒートショック」など住む人の身体への負担ともなります。住まいの温熱性能を高めて、あたたかい住まいづくりをぜひ考えてみてください。
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