
冬、家の中に寒いから行きたくない……という場所はありませんか。また、暖房の効いたあたたかいリビングから洗面所やトイレに移動するのに、もう一枚服を着るなんていうこともあるかもしれません。冬だから仕方ない、当たり前と思っていたこんな行動は、実は住まいの温熱性能が高ければ不要な行動かもしれません。
快適空間研究所の調査結果より、あたたかい住まいの室内空間の使い方についての調査データをご紹介します。
住まいの温熱性能が高いほど、家全体を有効に使えている?!
住まいのあたたかさの違いによって、家の中で寒くて使いたくない部屋があるという割合に違いがあることがわかりました。
「寒くて使えない、使いたくない部屋やスペースがある」割合は、温熱性能が低い住まい(*1)に暮らしている人が35.7%であるのに対して、温熱性能が高い住まいに暮らしている人は27.4%と、約8%の差があります。温熱性能が高い住まいに暮らす人の方が、寒さを気にせず、どの部屋・スペースも有効に使えている可能性がありそうですね。
ご自宅の温熱環境に満足されている方への訪問調査(*2)においても、階段や廊下を洗濯物干しや勉強場などにして有効活用している、といった声が上がっていました。
温熱性能が高い住まいほど、室内ドアを開放して、家族の気配を感じながら暮らしている!
寒いと思ったら、ドアが開いている!開けっ放しにしたお子さんを厳しく怒ってしまった経験はありませんか。冬は部屋のドアをきっちり閉めるという習慣も温熱性能の違いによって変わるかもしれません。
「居間・食堂のドア・戸を開けたまま、広い空間で生活をしている」かどうかを聞いたところ、温熱性能が高い住まいに暮らす人の方が、「当てはまる・やや当てはまる」と回答した比率が高くなりました。
つまり住まいの温熱性能が高い人ほど、室内ドアを開けて、広く開放的な空間にして暮らしているようです。訪問調査においても 、室内ドアをほとんど開けっ放しにしたりして、家族の気配を感じながら暮らしをされている方や、室内ドアが少ない広い開放的な空間を家族で共有されている方がいらっしゃいました。
住まいの温熱性能を高めることにより、今までとは違った空間の使い方ができているようです。
▼温熱環境が優れた住まいの詳細についてはこちら
家づくり知識
温熱性能「低」:シングルガラス、温熱性能「中」:ペアガラス、温熱性能「高」:Low-Eペアガラスまたはトリプルガラスと回答した人。
なお、この分類は、実際の住宅全体の断熱性能と高い相関があることが確認されています。