
新型コロナウイルスの感染拡大により、在宅勤務(リモートワーク)をする方が急増してから1年が経ちました。在宅勤務をした/しているほとんどの方が、自宅で長時間仕事をすることを想定した住まいづくり(選び)をしていない状況の中での在宅勤務となっていると思います。
快適空間研究所では、在宅勤務が急速に広がってから約1年経った2021年3月、在宅勤務をしている方を対象に「在宅勤務の環境」の満足度について調査(*1)を実施しました。
在宅勤務という点からみた住まいの環境に満足している人は多かったのでしょうか。それとも、不満の方が多かったのでしょうか?結果をご紹介します。
在宅勤務の環境に対する満足度は4割前後、オンオフの切り替えに悩む人は3割
在宅勤務を実施している方に、在宅勤務の環境に対する満足度を調査しました。
「効率的に仕事ができる環境」「仕事中にリラックスできる環境」など在宅勤務環境についての項目に対して、それぞれの満足度について聞いたところ、どの項目でも満足(「大変満足」「満足」)の割合は40%前後となっていました。「どちらかといえば満足」まで含めると、8割前後にのぼります。
一方、不満については、「住宅内のオン・オフの切り替えができる環境」で不満(「大変不満」「不満」「どちらかといえば不満」)と回答した人が31.3%と、全項目中最も高くなっており、オン・オフの切り替えに悩みを抱えている方がいることがわかりました。日常生活と仕事の場所が変わらないことから、オン・オフの切り替えが難しいと感じている方が多いことがうかがえます。
温熱性能の高い住まいに住んでいる人ほど、在宅勤務環境に満足しており、その割合は約60%
住まいの温熱性能(*2)の違いによって、在宅勤務環境への満足度に違いがあるのでしょうか。
在宅勤務環境の満足度(「大変満足」「満足」)について、戸建住宅に住んでいる方に対して、住まいの温熱性能別(*2)に、在宅勤務環境に対しての満足度(「大変満足」「満足」)を比較したところ、温熱性能の高い住まいに住んでいる人の方が、在宅勤務環境に満足しており、その割合はいずれも約60%となっていました。
この結果から、在宅勤務環境の満足度には、温熱性能が影響を与えている可能性があるということが推察されます。温熱性能が高い住まいほど、冬、室内の寒さに対してストレスが軽減され、そのことが在宅勤務環境への満足度と繋がっていると考えられます。
温熱性能の高い住まいほど、暮らしの満足度が高くなる可能性がある
これまでの快適空間研究所の調査結果においても、温熱性能の高い住まいに住んでいる人ほど、日常の暮らしの質が向上する可能性があるということをお伝えしてきました。
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在宅勤務をする際の室内環境に対しても、温熱性能が高い住まいであることが、良い影響を及ぼしている可能性があることが今回の調査結果よりわかりました
温熱性能の高い住まいづくりに関する知識は、以下のページで紹介しています。温熱性能の高い住まいづくりに役立ててください。